夢の国

ディズニーが苦手、と言いながら、
また来てしまった、シーに。
夢の国にも慣れつつある。

かつて、毎日、隣町のディズニーランドの花火が見えても、
行きたいと思わなかった。
行きたいという欲が止められていたのかもしれない。
母親の意思支配が強かった。

初めてディズニーランドへ連れて行ってくれたのは、
お手伝いさんだった。
「好きなとこ行ってらっしゃい」と見ててくれたが、
楽しめた記憶はない。
楽しむことに慣れていなかった。
ずっとヒネクレていた。

ヒネクレ者は、
「みんな大好き、みんなハッピー」 という幻想には違和感しかない。
この世は愛に満ちているのではなく、
闇や泥沼があると思っているが、
ディズニーの世界は、闇や泥沼さえアトラクションであり、楽しくてしょうがないらしい。

着ぐるみにも疑惑の目を向けるが、
バイトをしていた友人によると、
休憩時間もそのキャラクターを演じているとのことだ。
脱いでもミッキーだった、と。

疑惑が…

そもそもディズニーキャラクター自体が苦手で、
ダッフィーくらいなら…と思っていたら、
いつのまにかダッフィーの仲間が増えて同様のキャラクターがもう4匹になっていた。
(匹は違うらしい)

夢の国の現実は、
次々にアトラクションやらファストパスやら何やら大忙しで、
ヒネクレているヒマなどない。

ヒネクレ者はヒマなのだった。
さんざんヒネクレたことを書いてきたが、
ヒネクレる時間がなくなってきた。
ヒネクレていたことも忘れていた。
と、勝手に終わりそうだが、
思い出したら書いていこうと思う。