家政婦

ドラマをあまり見ない私も「家政婦のミタ」は見た。

母は家事が極度に苦手で、
家にはいつもお手伝いさんがいた。
4人も子どもがいて大変だからと聞かされていたが、
母1人になった今もお手伝いさんはいる。

家政婦さんを雇うのは、
ある程度お金も必要だが、
それほど高額でもなく、
特に裕福でもなんでもない。
ミタさんのおかげで、
家政婦さんがいるのは、
ちょっと難ありの家庭であることが知れわたったなら、
ほとんど正解だと思う。

母からすれば私は極度の家事好きだ。
反抗心かトラウマの類かもしれない。
片付いてキレイな部屋が好きで、
ゴハンも美味しくできればうれしい。
時々ケーキなども焼いたりして…

母は私に「家政婦が向いてる」と言っていた。
そしてキチンとすることは低俗だと言い放ち、
雑然と生きていかなければならない理由をいかにも大袈裟に論じてはいたが、
よほど自分の家事下手がコンプレックスなのだろう。
ほとんど欠陥と言ってもいいほど下手くそなのだ。

私は家政婦にならなかった。

難あり家庭に切り込む家政婦はよくも悪くも、強烈でなければ務まらない。

私は強烈さが足りなかった。
母と同じ家にいることすらできなかった。