保険

意見の不一致がないわけではない。例えば保険。
実家では誰も生命保険の類には入っていなかった。
病気になったらお金を払えばいい。
死んだあとのことなんか知ったこっちゃない。

心ならずも、今、子どもは学資保険、大人も保険に入っている。

金銭的な余裕がなくなると、
明日の安心のためのはずのものも、
今日の不安になってくる。

義母はかつて保険の外交員で、
子どもを育てながら営業成績日本一を成し遂げ、新聞にも掲載されたほど。
そんな保険のプロに、お勧めの保険を聞くと、
「掛け捨ての県民共済や国民共済など一番安いもので充分」とのこと。
やっぱりそうだった。
保険会社の就職説明会に行ったこともあるが、
当然あからさまな儲け主義であり、
保険は不要だという思いを強くした。

学資保険は義母がいつのまにか契約。
その豪腕ぶりは感心するが、これは保険というより積立金という感覚。
大人は最安値の全労済くらいにしていたが、
夫は保険会社の友人により生命保険が追加され、もう1人分の学資保険も追加された。
生命保険は高額のため、解約を依頼したところ、
やや低額なものに変更された。
友情も大事なようだ。
納得はできないが、将来の安心のためと思いこむことにする。
最終的に損することになるだろう。
私に金運はない。
地道に努力するしかない。

父は亡くなる直前に会社で生命保険に入っていたようだ。
最小限の負担で、母は最大限の利益を得た。
お金というものは、そういうところに流れて行くのだ。
保険会社が最も被害を受けた。
大変な損害だ。
あの手この手でなんとか落ち度を探る。
探偵もやってきた。
病院も全て調査。
殺人の疑惑までかけられられた。
私達は殺しちゃいなかった。

お金に困っている人の所にお金は流れない。
お金だって強い「気」にひかれ、流れていく。

大多数の人には金運はない。
私たちは、地道に努力し、
自立して生きなくてはならない。
保険に頼らずに。