ヲタク

以前、文房具屋でお店の人と文具トークしていた時、
「私もヲタクなので…」と言われ、
自分がヲタクであるらしいことを知る。
(ただ文房具が好きなだけなのに…)

アウトデラックス」から注目していた栗原類君が、
とうとう笑っていいともレギュラーにまでになった。
類君はどうしようもないヲタクとのことだ。
タロットカードに興味があるらしい(持っていないのに)。
昔、ロンドンでも類君のようような人達を見たことがあった。

その頃、姉は毎日タロット占いをしていた。
明日はどうなるか、明日だって占いをしているというのに。
カードも大量に集めていた。

そして、私のロンドン旅行の際、
なかなか手に入らないというタロットカードを頼まれる。
世界一の品揃えというオカルトショップ?へ行くことになった。
コベントガーデンだったか、おしゃれエリアにありながら、
そこだけ中野ブロードウェイのようだった。
(今思うと)類君にソックリの風貌の人々が、いろんな石やらカードやら何やらをジッーと見ていた。

さっさと切りあげようと、
姉から渡されたメモを渡す。
店員さんは目を丸くして、これはとても高価で貴重なものでとやら何やら言う。
そしてどこからか大袈裟な箱を持ってきて、慎重に中のものを取り出し見せる。
「(よくわかんないけど)買います」
店員さんは、小さく「オーマイガー」と言った。

姉は、思ったほど嬉しくなさそうだった。
手に入らないと言われていたカードが、簡単に手に入ってしまい、
目標を失ってしまったのだ。
タロット熱が覚めてしまった。

ヲタクはそのようにして終わるようだった。