ロボットとリコール

掃除が好き。
毎日、クイックルワイパーとマキタのクリーナーの両刀使いで、
チリにホコリに目を光らせているが、
掃除ロボットも欲しいと思っている。
チリ一つない部屋で暮らしたい。

ママ友からの話によると、
掃除ロボットは、性能も「いい子」で、
「ルンルン」と名前を付けたり、
「この子は…」と我が子のように呼んだり、
定期点検中の時は「入院中」と言ったりして、
なんだか母性までくすぐられ、大変魅力的なのだ。

躊躇し続けている理由。
掃除ロボット搭載エアコンで、
苦い思いをしている。
すぐに目新しいものに飛びつくと、たびたび初期不良に苦労することになる。

「お掃除ロボットが動きません」
そう言うと、全て見透かされたかのように、コトは黙って着々と遂行された。
何か隠しているようだが、リコールのにおいがプンプンする。
枠組みだけ残して全取っ替え。
保証期間超えでも無料対応。

あの時は育児休業中だった。
季節はめぐり、たびたび異音とともにロボットは停止し、
説明書を見て自己流に修正。
その度に掃除もしているが、
エアコンの中の様子を見る限り、思ったほどロボットは活躍していないようだ。
今の機種はかなり高性能になっているとも聞く。

そして今またどういうわけか、動かなくなってしまった。
(エアコン機能は正常)

電話して在宅時に来てもらうこと、などなど考えると、
仕事が一段落するまで待たなくてはならない。

実は今、自らの仕事も、リコールに取り組まなければなくなった。
失った信頼を取り戻すには、やり過ぎなほどの親切対応が必要なのだが、
現場は非常事態。
大変とは言いたくないが、大変なのだ。

「うちのルンルンが入院してて…」などと言ったりするのは、
まだまだ先のことになりそうだ。