訃報

会社で泣いた。
基本的に喜怒哀楽を我慢できない。
今後も我慢しないだろう。

我慢ばかりしていた同僚が死去。
肝臓ガンは甘くはなかった。
奇跡はおこらなかった。
4ヶ月前、励ましランチをした。
復帰祝いランチの約束も果たせぬまま。
「言いたいこと言っちゃいなよ!」
という助言もむなしく。

会社は一刻も早い復帰を望んでいた。
たぶんそれだけだった。

生死に関わる時であろうと、
一人の健康、一人の命よりも、大事な仕事があるようだった。
会社員であることに愕然とした。

会社員である私たちは、会社の歯車だ。
会社が機能し、恩恵(給料)をいただくために、
社員は日々業務を遂行し、会社の歯車となるべきだろう。

会社は社員の健康や幸福を管理できない。
幸福は各自でヤリクリしなければ。
幸福のヤリクリ。

他部署の人たちも訃報を聞いてショックを受けていた。
「休職も気付かなかった、自分の無関心に嫌気がさしてる」
とのメールに返信する。

ほとんど誰も気付いてないよ。
人間はちっぽけで、人生もあっという間。
私、言いたいこと言って、やりたいことやって生きていくよ。
(今までもそうだったけどさ)

…合掌。