ハロウィン

セイタカアワダチソウの毒々しい黄色に恐れおののいていたら、
今度はオレンジ色が目に付くようになった。
…ハロウィンだ。
黄色もオレンジ色も決して嫌いな色ではないが、集合体に目が慣れていないのか毒を感じるのかもしれない(ピンクなどの女子色は多少は親近感がある)。

ハロウィン…ウィキペディアで調べてもいまいちピンとこない。
収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事。
歴史的なお祝いが、現代ではアメリカで民間行事として定着。
カボチャをくりぬいて「ジャック・オ・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりする風習。

この時期、急にカボチャが目立つようになるが、いまだに違和感を感じる。
日本の文化には相容れない。風習にはなりえない。
などと思っていたら、なんと3箇所からハロウィンパーティーの案内が来た。
学校(1年生)・地域・英会話スクール。

学校ハロウィンは懇親会も兼ねており参加することにした。
もう1ヶ月も前から子どもたちはどんな仮装をするかの話題でもちきりだ。
みなダイソーでマントなど買っている、とダイソーに連れて行かれた。

100円×3点で魔女?気分。

長女も仮装行列の行く先でお菓子を配るという大役を引き受ける。
「よかったね、お菓子もらうんじゃなくて、配るほうで」

地域ハロウィンは海外暮らしの長かったご近所ママが主催しているようだ。
家にピンポンして「トリックorトリート」「はぁ?」とならないよう、
事前にお菓子を購入してあらかじめ配っておくという用意周到ぶり。
完全にヤラセだが、仮装したりお菓子をもらったりして小さな子どもたちにはたぶん楽しいイベント。
長女に聞くと、
「仮装とかヤダ。お菓子もいらない、梅シートとかだったらいいけど」
ハロウィンのお菓子に梅シートがあるはすもなく参加を見送る。

英会話スクールハロウィンは英語の勉強にもなればと思ったが、
学校(妹)のハロウィンと日時も重なり、仮装が必須で「ヤダ」となった。

それに、先日の授業参観で、私は不真面目な生徒とその親を皆の前で叱責し、暴言を浴びせた鬼親である。
完全に悪霊扱いだろう。
(セイタカアワダチソウになるな、ススキとなれ、そう思っていたのに)

かくして魔の日(?)が近づいてくる。
先日、ほうとう鍋にカボチャを入れる。私の出来ることはそのくらいだ。
小さく切ると夫、子ども達も食べられる。

実はカボチャもお菓子も好まない家族だった。
「トリックorトリート(お菓子をくれないと…)」だなんて本当は言いたくもないのだ。