ススキ

排他的植物セイタカアワダチソウと唯一共存していた植物があった。
ススキ。秋の風物詩。
なにか応援したくなる。

調べてみると (ねずさんブログ等)、
セイタカアワダチソウの驚愕の最期(自滅)には、まだ続きがあった。

枯れたセイタカアワダチソウを肥やしに、姿を見せるのが、ススキだ。
ススキは植物生育の最後に繁殖すると言う。

セイタカアワダチソウの圧倒的占拠にじっと耐え、時を待っていた。
そして、セイタカアワダチソウが枯らした地に栄養を与え、毒素を消化分解する。
原野は草原となり、やがて森になり、動物達もやってくる、と言うのだ。

かつて、ススキはかやぶき屋根となった。
茅商人が集まっていたのが、ススキ畑=茅場(かやば)だった茅場町だ。
昔、証券取引所の地に茅場町が選ばれたのも、
人々が群生し、将来日本の大樹を育ててくれる場所となるように、とのことらしい。

…ススキの凄い話。

数年前、箱根の仙石原にススキを見に行った。
火山灰土壌でススキしか育たなかった仙石原だが、
見渡す限りの黄金色は壮大で美しく。

たかがススキ、されどススキ…。