銭湯(続き)

昨日は初の狛江の銭湯へ。
のんびりした家族的な雰囲気。
銭湯には時々、「ここは私の席!」と言って横から入り込んでくる人もいるが、
そんなギスギス感はない。
露天風呂もあり、せまかったがゆっくりできた。
まだ夕方6時前だが、「おやすみなさい」とそれぞれ帰って行く。                    
お風呂を出ると、休憩所でおじいちゃんが「うちのばあさんまだかな」と聞いてきた。
「のぼせちゃったかなぁ」と心配しているようだ。
ちょっと太って背が低い、というので、「見てきますね」と女湯を見て驚いた。
ほぼ全員がちょっと太った背の低いおばあちゃんだったのだ。
「みんなおばあちゃんでわかりませんでした」と名前を聞く。赤い服を着ているらしい。   
のぼせて脱衣所で裸のまま休んでいたイトウさんはかなり太っていた。
「もっとゆっくりしたかったのに、早くでろって言うから…」
と真っ赤なトナカイのようなフリースを着たイトウさんが出てくる。      
おじいちゃんは黙っている。私が「心配してたんですよ」と言う。
本当は私が言わなくてもわかってるんだろう。
おばあちゃんは昭和15年生まれで靴箱は15番を選ぶそうだが、今日は8番。
亡くなった父より1つ年上だ。何歳だっけ。
「気をつけて帰ってね〜」と言われて、私は自然に「おやすみなさ〜い」と言っている。
「おやすみ〜…」という声を背に車にのりこむ。
                         
振り返ると、イトウさん夫妻は実にゆっくりと歩いていた。
うつむき加減で、恐らくほとんど話すこともない。
二人全く同じ歩幅だ。
ずっと同じ歩幅で歩いてきたんだなぁ。

ほのぼのとした気持ちになる。                  

子供たちもまた来たいと行っていた。
サウナは少し温度が低めだったけど雰囲気はよかった、
など今日のお風呂の話をして、またこんどどこのお風呂に行こうか考えている。