痛みー3 (その後)

私は、のたうちまわることのできない苦しさに悶え苦しんでいたが、
先ほどまでのたうちまわっていた妊婦さん達は、出産という一大事を終えるや、別人のように生き生きと、
達成感、そして自信がみなぎっていた。
「母親の優越感」がまさに生まれていた。
「子供が、」とお母さん達はなぜ得意げに話すのだろう、と思っていたのだ。
当然だ、と思った。

そして産まればかりの赤ちゃんは驚くほど小さい。
いつも見ていたのは外の空気を浴びれるようになった大きな赤ちゃんだった。

その小さな赤ちゃんは、とてつもなく大きな存在に思えた。
全身全霊で守らなければならないと強く思った。
こんなにも愛おしいと思える、圧倒的な存在にたじろぎながら、
使命感のようなものが沸き起こってくるのを感じた。