春の鳥(2)

出産の高齢化もある。
障害児が増えているという。

特別学級も待機状態らしい。
潜在的なものが顕在化され、
顕在化し過ぎている気もする。

最近小学生の友だちも発達障害と認定された。
お母さんは追い詰められ、うちにも駆け込んできた。
幼少期の私を見ているかのような攻撃性、ありあまるエネルギー。
どうしようもない、やり場のない怒りでいっぱいなのだ。
「大丈夫、昔の私とそっくり、いい子です!」と断定。
悪魔の子と言われても数年もすればウソのように収まる。
長い目、長い目で。

今の時代だったら、
私達4人姉妹は全員発達障害だったことになるだろう。
意地悪すぎた私、他3人はアホすぎた。

姉はずっと「ん〜」と唸っていた。
家では当たり前でなんとも思わなかったが、
学校のテストの時間は、先生に気付かれた。
「誰!?ん〜ん〜言ってるのは?!」と言われ、
姉も「誰だろう?うるさいな」と思っていたそうだ。
先生が近付いてきて、定規でバチンとたたかれ、自分だと気付くまでは。
そんな時のテストは名前しか書いてなかったと言う。
いつも学校のことや、いろんな話をしてくれて、私にとってはなんでもない当たり前の姉だった。
少し軽蔑したのは、ランドセルを忘れて学校へ行ってしまった時くらいだ。

上の妹はいつも鉛筆を忘れて黒の色鉛筆を代用し、消しゴムで消せずノートや提出物が真っ黒だった。
下の妹もいつも居残り授業だった。
どうだったか聞くと、
先生の口紅の色しか見てなかった。

だいたいそんなもんだ。
なんとかなるもんだ。