妹の誕生日

下の妹の誕生日、最悪な誕生日になった。
行方不明にされ、捜索願が出されるところだった。
(捜索願いは受理されず)

前日、妹は母と山の家で会う。
母は海の家へ行き、妹は山に残る。
母は一箇所に定住せず、常に移動しているのだ。

山の家は2軒あったが、原野を購入したため1軒は売り、山奥の家は電波がほとんど届かない。
連絡が途絶えた。
母は、自分はいつもどこにいるのかわからないのに、
たまたま連絡した誰かがどこにいるのかわからなくなると不安になるのだ。
誕生日当日、固定電話も携帯電話もつながらず、母の不安は増大する。
不安は妄想になる。
妄想が暴走する。
一日連絡がつながらず、私に聞いてもわからない。
姉や上の妹とはケンカでもしたのか連絡しにくかったようだ。
しかし警察やら関係各所には連絡していた。
(私たち姉妹は何度か通報されている)
電報もうったらしい。
「スグレンラククレ」とか書いてあったのだろうか。

姉と上の妹に下の妹が行方不明とのメールをする。
姉から、「は〜?!」誕生日お祝いメールして返事もあったとのこと。
なんだ。
私もお祝いメールをすべきだった。
つながらないはずの妹に電話してみると「な〜に?!」すぐ出てすぐ切れた。
弱電波のある温泉へ出かけてくつろいでいた。
固定電話はなぜつながらなかったのか。
落雷除け(?)だとかで、母は自分で電話線を抜いていたらしい。

一方的に脅迫めいた心配をかけられ、妹は怒り心頭。
挙げ句の果てに、母から、
「頭がおかしくなった、死ぬかもしれない。
何も言わないでちょうだい、黙って死ぬわ」
と言われる始末。
「死ねば」
そんな言葉で母は復活する。