嫌われ者

失恋した(婚約破棄された)後輩同僚を励ます会。
ノンアルコールでも、いつも自分が一番しゃべっている。
ふと、同じようにしゃべりまくる人がいたらイヤだ、と思う。
人はだいたい自分に似た人を嫌いになるものだ。

子ども達に先に寝るようメールして、忍び足で帰宅。
スヤスヤ寝顔を見てほっと一安心。
そして洗濯、後片付けと、猛然と家事をしている自分に気づく。
まだ「怒り新党」に間に合う時間だった。
今となっては飲み会は後ろめたさが付き物。
しかし、どんな事情があっても今日やるべきことは今日やらなければならない。
よってアルコールは不要。
片付けのできない母は「家政婦を雇えばいいじゃない」と言う。
私のルーツはそんな家庭だった。
あんな母親になってはいけない、という強迫観念がいつもある。

励ます会どころか、相変わらず自分の話ばかりしていた。
聞き上手のいい人たちばかり、煽てられてばかり。
人気者と言われ、私を嫌いな人はいないとのことだが、
そうではないことは知っている。
自分に似た、あるいは自分と対局にあるか、どういう人であっても、
必ず誰かは自分を嫌っている。

多少のクセモノという自負はある。
私の周りの人たちも、クセモノ揃いだ。
母はもちろん、上の妹も誰に殺意を抱かれてもおかしくない。

そして、クセモノは誰に嫌われようと、それが気になることはほとんどないのだ。