年賀状

初めて自力(プリンター)で印刷する。
インクの消費を恐れて、
スタジオアリスで頼んだり、
ネット(フジカラー)で注文していた。
携帯からの写真で、出来上がりのピンボケっぷりに驚いたものだ。

年賀状を買いに。
郵便局の中でも外でも売っている。
こんな時は寒空の下にいる、
誰からも相手にされていないような人のところへ、
って局長かい。

郵便局員には、どうやらノルマなどがあり、
個人で切手を買取ることもあるらしい。
そんな切手は金券ショップで売られることになり、
ケチな会社が購入したりする。
私の会社もそうだ。

さて、局長紹介の年賀状ハガキは種類も豊富。
インクジェット写真用なんてものがあるでないの。
どうせピンボケになるくらいなら、
自分で印刷してみようと、カラリオアプリでやってみる。
あっと言うまにできた。

宛名は自筆で。
インク代をケチっていることもあるが、
宛名くらい心を込めて書いてみたいもの。

二女は美文字練習帳のおかげで字がキレイになった。
長女の字は残念ながらキレイとは言い難い。
1〜2年生用の美文字練習帳なんて、5、6年前はなかったのだ。

かつて年賀状は一大イベントだった。
母が、芸術的センスを駆使して木版を彫る。
妹たちがハガキに木版を押しまくり、
姉と母が絵の具を塗って仕上げ、
部屋中に広げ乾燥させて完成。
一番字がキレイ(他がヘタクソ)とされていた私は、宛名書きも担当。

大量だった。毎年1000枚位あった。
母によると、父は仕事で仕方なく書いているだけで、
友だちなんて1人もいない、
とのことだった。

父が亡くなり、年賀状は激減したが、
「先生が急にいなくなり、毎日どうしていいかわからない日々です」と書かれたハガキが届いたこともある。
あの人は友だちだったかもしれない。

いただいた年賀状は、
住所と名前欄のところを名刺サイズに丁寧に切り取り、
50音順に名刺ファイルに分類。
家族写真などがあれば切り取らずに別に保存。
なんとかハラスメントだとか、
ミジメなことは思いもつかず、
父は、アカの他人の子どもなどを、
目を細めて見ていたものだ。

年賀状を書いて思い出す。
年賀状だけの人も多くなった。
でも毎年思いを馳せる。
どうしているだろうと。
いつかきっと会おうと。

年賀状だけだった人と10年ぶりに会ったら、
勤務先が近かった。
後日、今からワンタン麺食べたい、
とLINEを送ってすぐに一緒にワンタン麺。
次はトンカツ予定。

今年いただいた年賀状も、みなランチのことばかり書いてあるではないか。
私はどれほどランチが好きなんだろう。
夜も…と言いたいところだが、昼が現実的。

まだ新宿で働いています。
いつまでも居座り続けてます。
新宿来る際は声かけてください。
昼夜問わず待ってます。
(実際はタメ口)


響の島根御膳、量が少なめ